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アルミニウム電解コンデンサ(リード線形)

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ルビコンは1952年の創業以来、アルミニウム電解コンデンサを主力商品として成長してきました。
主力商品としてきたアルミニウム電解コンデンサは、低コストで小形かつ大容量を実現できる電子デバイスとしてあらゆる電子機器に使用され、電子機器の高性能化に大きく貢献しています。
ルビコンは今後もアルミニウム電解コンデンサの高性能化に挑戦し続けます。

低インピーダンス品で業界をリード

アルミニウム電解コンデンサは安価で高容量化を実現していますが、内部抵抗が高いというデメリットがありました。
ルビコンでは独自の電解液配合技術により業界初の水系電解液を開発し業界最高性能の低インピーダンス品を開発しました。この電解液によりコンデンサの抵抗が格段と小さくなり、電源の高性能化に大きく貢献しています。
水系以外でも高性能電解液を開発、採用した低インピーダンス品もラインアップしています。

豊富なサイズバリエーション

機器の小形化は電源入力用のアルミニウム電解コンデンサのサイズが大きな影響を与えます。ルビコンでは自社独自の設備開発によって製品化が難しいとされた低強度材料を使いこなし、コンデンサの小形化や低背品,細く長いペンシルタイプの電源入力用コンデンサを開発してきました。
これらの豊富なサイズバリエーションにより機器の小形化に貢献しています。

高品質製品をラインアップ

車載電装機器をはじめ電子機器の使用環境が厳しくなってきています。ルビコンでは独自の開発力で高温度保証品、長寿命品など業界最高スペックのアルミニウム電解コンデンサを取り揃えています。
近年はこれら最新の技術を採用した長寿命品や高温度保証品の車載充電器や通信基地局用電源などでの採用が進んでいます。

地球環境に配慮した商品

ルビコンでは国際的な環境負荷物質の低減に取り組み、法規制に準拠した地球に優しい商品の開発、生産、販売を行っています。
EU RoHS指令(2011/65/EU)およびその改正(2015/863/EU)に適応した製品をお届けします。

シリーズ一覧

リード線形アルミニウム電解コンデンサ

タイプ シリーズ名 詳細 検索 特長 汎用 小形化 高温度 高リプル 長寿命 低Z/低ESR品 AEC-Q200 定格電圧(Vdc) 静電容量(μF) カテゴリ温度範囲(℃) シリーズ名
標準品 PK

85℃

標準品

6.3~400
450
0.47~33,000
0.47~100
-40~+85
-25~+85
PK
PX

105℃

標準品

6.3~100
160~400
450
1~33,000
0.47~100
1~100
-55~+105
-40~+105
-25~+105
PX
小形・ 低背品 WA

85℃

高さ9mm~25mm品

6.3~250
350~450
4.7~10,000
1.5~68
-40~+85
-25~+85
WA
WXA

105℃

高さ9mm~25mm品

6.3~50
160~250
350~450
100~10,000
4.7~220
1.5~68
-55~+105
-40~+105
-25~+105
WXA
ML

105℃

高さ5mm~9mm
長寿命品

6.3~50 1~1,000 -40~+105 ML
MS7

85℃

高さ7mm品

4~63 1~470 -40~+85 MS7
MS5

85℃

高さ5mm品

4~50 0.47~470 -40~+85 MS5
MH7

105℃

高さ7mm品

6.3~50 1~100 -40~+105 MH7
MH5

105℃

高さ5mm品

6.3~50 0.47~100 -40~+105 MH5
AX

105℃

超小形化品

6.3~35
400
82~1,200
4.7~24
-40~+105
-40~105
AX
低インピーダンス品 YXF

105℃

長寿命品

6.3~100 1~15,000 -40~+105 YXF
YXG

105℃

低インピーダンス品

6.3~100 6.8~18,000 -40~+105 YXG
YXS

105℃

小形化
低インピーダンス品

6.3~50 22~22,000 -40~+105 YXS
YXH

105℃

長寿命
低インピーダンス品

6.3~100 6.8~18,000 -40~+105 YXH
YXJ

105℃

小形化
長寿命品

6.3~100 1~15,000 -40~+105 YXJ
ZL

105℃

高リプル
低インピーダンス品

6.3~100 5.6~6,800 -40~+105 ZL
ZLH

105℃

小形化 長寿命
低インピーダンス品

6.3~100 8.2~8,200 -40~+105 ZLH
ZLS

105℃

小形化
低インピーダンス品

10~35 220~5,600 -40~+105 ZLS
ZLQ

105℃

超小形化
低インピーダンス品

6.3~35 56~12,000 -40~+105 ZLQ
ZLJ

105℃

高リプル 長寿命
低インピーダンス品

6.3~120 8.2~8,200 -40~+105 ZLJ
ZLK

105℃

超高リプル
低インピーダンス品

10~35 220~1,800 -40~+105 ZLK
ZLG

105℃

超低インピーダンス品

6.3~35 4.7~3,900 -40~+105 ZLG
ZT

125℃

低インピーダンス品

10~35 22~2,200 -40~+125 ZT
JXF

105℃

低インピーダンス
広温度範囲品

16~100 68~10,000 -55~+105 JXF
長寿命品 CFX

105℃

5,000時間品

200~400 2.2~100 -25~+105 CFX
BXC

105℃

8,000~12,000時間品

160~500 1~220 -25~+105 BXC
BXG

105℃

10,000~12,000時間
小形化品

160~450 8.2~270 -40~+105 BXG
LLE

105℃

12,000~20,000時間品

160~400
450
1~33
4.7~68
-40~+105
-25~+105
LLE
LEX

125℃

3,000~5,000時間品

160~450 1~33 -40~+125 LEX
YXM

105℃

10,000時間
小形化品

10~100 1~330 -40~+105 YXM
高温度品 RX30

130℃

1,000~4,000時間品

10~100
200~400
4.7~4,700
1~33
-40~+130
-25~+130
RX30
RXA

125℃

2,000~3,000時間品

25~70 240~5,600
-40~+125
RXA
RXF

125℃

2,000~5,000時間品
小形化品

25~80 180~7,500 -55~+125 RXF
new RXL

125℃

3,000~8,000時間品
小形化品

16~35 510~7,500 -55~+125 new RXL
RX50

150℃

1,000時間品

10~63 47~1,000 -40~+150 RX50
RXG

150℃

1,500時間品

25~50 390~3,600 -40~+150 RXG
HRX

125℃

2,000~3,000時間品
【車載専用】

25~70 240~5,100 -40~+135 HRX
HGX

135℃

3,000時間品
【車載専用】

25~70 240~6,800 -40~+135 HGX
HBX

125℃

2,000~3,000時間
高耐圧品【車載専用】

250~290 24~56 -40~+125 HBX
HCX

125℃

3,000時間
高耐圧品【車載専用】

250~290 22~51 -40~+125 HCX
電源入力用小形化品 KXW

105℃

2,000時間品
旧標準品

200~450 18~560 -25~+105 KXW
QXW

105℃

2,000時間品

200~450 12~560 -40~+105 QXW
HXW

105℃

2,000~3,000時間
小形化品

400~500 22~270 -40~+105 HXW
CXW

105℃

5,000時間品

180~500 10~680 -40~+105 CXW
TXW

105℃

7,000~12,000時間品

35~450 12~1,800 -40~+105 TXW
BXW

105℃

10,000~12,000時間
小形化品

160~450 10~820 -40~+105 BXW
new BHW

105℃

10,000~12,000時間
小形化品【車載専用】

400~450 47~220 -40~+105 new BHW
LXW

105℃

10,000~12,000時間
超小形化品

400~500 18~220 -40~+105 LXW
EXW

125℃

3,000~5,000時間品

400~450
500
12~150
8.2~82
-40~+125
-25~+125
EXW
SAW

105℃

過電圧弁作動規格設定
小形化品

200~450 4.7~270 -25~+105 SAW
new SBW

105℃

過電圧弁作動規格設定
小形化品

400 18~100 -25~+105 new SBW
SXW

105℃

過電圧弁作動規格設定品

200~400 4.7~330 -25~+105 SXW
特殊用途 TWL

85℃

低漏れ電流品

6.3~50 1~2,200 -40~+85 TWL
NA

85℃

両極性品

6.3~100 1~1,000 -40~+85 NA
NXA

105℃

両極性品

6.3~50 1~1,000 -40~+105 NXA

体系図

信頼性データ

FAQ(よくある質問)

アルミニウム電解コンデンサに定格電圧を超える電圧(過電圧)が印加されたとき、どのような影響がありますか?

アルミニウム電解コンデンサの陽極箔には、最高使用温度中で定格電圧を連続印加しても耐え得るだけの酸化皮膜が形成されています。

この酸化皮膜の耐圧以上の電圧が印加された場合(過電圧)、アルミニウム電解コンデンサの陽極箔は印加電圧に相当する酸化皮膜が形成されます。この時の反応により、ガス発生しコンデンサの内圧が上昇します。コンデンサの特性としては、静電容量の減少、損失角の正接の増加として現れてきます。
ガス発生量は、印加電圧が高い程、コンデンサの周囲温度が高い程多く、これにつれて内圧も高くなり、封口材(ゴムパッキング)の膨らみ、更には安全装置の作動(安全装置のない製品はゴムパッキングの飛び出し)などの現象が発生することがあります。従って、コンデンサにその定格電圧を超える電圧が印加される回路での使用は避けて下さい。

過電圧印加時の構造破壊モードには以下のものがあります。
(1) オープン
安全装置が作動し(又はゴムパッキングが飛び出し)、コンデンサの内部の電解液が外部に拡散してドライアップに至り、オープン状態となります。
(2) ショート
陽極箔の耐圧、電解液の耐圧、セパレータ紙の耐圧より高い電圧が印加され、絶縁が保てなくなると絶縁破壊をおこしショートに至ります。

アルミニウム電解コンデンサに逆極性の電圧が印加されたとき、どのような影響がありますか?

有極性アルミニウム電解コンデンサの陽極箔は、コンデンサの定格電圧に応じた耐圧を持たせる様強制的に化成処理を行っていますが、陰極箔は耐圧を持たせる様な化成処理をしていない為に、本質的には耐圧がありません。しかしアルミニウムは活性な金属なため、空気中の酸素と反応し自然に酸化皮膜が形成され、この皮膜により常温中にて1~1.5V程度の耐圧があると言われております。この皮膜は均一ではなく不安定で、部分的に又はロットによりばらつきがあるため、陰極の耐圧保証はしておりません。極性が反転する回路には無極性アルミニウム電解コンデンサをご使用することを推奨します。有極性アルミニウム電解コンデンサの陰極箔にその耐圧以上の電圧が印加された場合、電流が流れ陰極箔と電解液中の水分が電気分解され、電気分解により発生した酸素と陰極箔が反応し、陰極箔表面に酸化皮膜を形成します(陰極箔の化成)。この反応により陰極箔容量は低下し、コンデンサの容量は陽極箔と陰極箔の合成容量となっている為、コンデンサの容量は減少し、さらに損失角の正接(tanδ)も増加します。

又、この反応によりコンデンサ内部ではガス発生する為、内部圧力が上昇します。印加電圧が高い程、又、コンデンサ周囲温度が高い程ガスの発生量は多くなり、印加電圧,温度によりコンデンサのゴムパッキングが膨らんだり、場合によっては安全装置が作動したり、安全装置がないコンデンサはゴムパッキングが飛び出す事があります。従って、コンデンサの極性逆接続、逆電圧が印加されるような回路での使用は避けて下さい。

アルミニウム電解コンデンサには周波数依存性はありますか?

アルミニウム電解コンデンサの各特性には周波数依存性があります。

下図にインピーダンスとESRについての代表的な周波数特性のグラフを記します。インピーダンスは共振点まで減少し共振周波数以上では増加します。この変化は、誘電体としての酸化アルミニウム皮膜の性質や電解液の特性,コンデンサの構造などの影響によるものです。この特性値はシリーズや容量によって異なりますので、実際に使用するコンデンサを使って実機で動作確認を行うなど回路動作に問題のないことを確認する必要があります。

代表的な周波数特性のグラフ

アルミニウム電解コンデンサには温度依存性はありますか?

コンデンサの特性は規定された温度範囲内でも一定ではありません。下図に容量とインピーダンスの温度変化の事例を示します。アルミニウム電解コンデンサは電解液の特性から高温で容量は増加しインピーダンスは低くなります。低温になれば容量は減少しインピーダンスは増加します。この特性値はシリーズや容量によって異なりますので、実際に使用するコンデンサを使って実機で動作確認を行うなど回路動作に問題のないことを確認する必要があります。

また、カテゴリー温度上限を超えて使用した場合には、電解液の蒸気圧の上昇や通電による電気化学反応で、コンデンサ内部の圧力が高くなり破裂や液漏れの原因となります。
容量とインピーダンスの温度変化の事例