社会性報告

人権の尊重、人材育成

当社は、就業規則に均等待遇として、「社員はその国籍、信条、性別または社会的身分の如何によって差別的取扱いを受けることはない」と明記しています。 更に、各種法令で定められている「強制労働の禁止」、「非人道的な扱いの禁止」、「児童労働の禁止」、「危険有害業務の就労制限」、「妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限」等を遵守しています。また、「労働時間管理」にも力を入れ、法令を遵守するとともに、長時間労働を削減すべく取組みを進めています。

また、2011年10月には国連が提唱する「国連グローバル・コンパクト」に正式参加し、10原則を遵守すべく、海外販社及びグループ会社を含む社内各部門に自社製ポスターの掲示を義務付けました。
「全社員が互いに尊重し合い、協力して作業を行う」ことの重要性は、以下に報告する各種人材育成研修の中でも指導・徹底しています。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

当社では、様々な人々を受容できる体制づくりを行う「ダイバーシティ(diversity)」の推進。
様々な人々の多様性を許容、受容し、個々の特性を活かした「インクルージョン(inclusion)」の実現。
これらの両立を目指し、社員全員が能力を発揮し、活き活きと作業出来る環境作りに取り組んでいます。

人材育成

1 階層別研修

新入社員集合研修(毎年4月)
新入社員は入社後、集合研修を行い、ルビコン社員としての基礎を身に付けます。また、グループで討議する時間を長く設け、新入社員同士、活発にコミュニケーションが図れるようにしています。
新入社員はその後、全員が製造現場実習を行い、モノ造りの基本を身に付けた上で、所属部署に配属となります。
新入社員フォロー研修(入社半年~1年後)
新入社員は配属後、一定期間を経過した後にフォロー研修を実施しています。入社からの振り返りとともに、入社時に掲げた目標がどの程度達成出来たかを確認し、次に向けての新たな目標設定を行います。
若手社員研修(入社4年、5年)
若手から中堅社員に成長していく過程において、自身の担当業務にとどまらず、より積極的に仕事の幅を広げてもらう動機付けとなるよう実施しています。
社員1級昇格者研修(中堅社員 入社7年~10年程度)
当社では職能資格制度を導入しており、社員1級は中堅社員の位置づけです。中堅社員としての自覚向上とより広い視点で業務を遂行してもらう目的から本研修を実施しています。
初任監督者研修(初任の係長・リーダー)
初任の監督者には、職場のリーダーとしてメンバーを引っ張っていくために必要な知識や能力、監督者に期待される役割の理解、当社の人事制度並びに人事考課実施のポイントを教育しています。
初任管理職研修(初任の課長)
初任の管理者には、管理者の責任と役割、労務管理、会社計数の見方、目標設定、部下とのコミュニケーションを中心としたカリキュラムで教育を行っています。

2 資格取得支援

資格取得報奨金制度
社員の能力向上とモチベーションアップを図るため国家資格等の合格者、及び技術開発に関する優れた技術を生み出した社員には報奨金を支給しています。技能士検定、電気主任技術者、衛生管理者といった国家資格のみでなく、TOEICのスコアや日商簿記検定などの民間資格も対象とし、大勢の社員が資格取得に挑戦しています。また、職務発明における特許、実用新案、意匠の出願、登録も報奨の対象としています。
TOEICについては、毎年1回、社内での検定も実施しています。
自己啓発
自己啓発ツールとして社員に積極的に活用してもらうよう、毎年通信教育講座のパンフレットを更新し、全社員に配布しています。
特に資格取得に向けた対策講座を充実させると共に、グローバル人材育成の観点より、語学系の講座の充実を図っています。
また必要に応じてオンラインでの英会話教室への参加を支援するなど、社員のスキルアップをサポートしています。

3 その他専門教育

メンタルヘルスケア研修
社員が心身ともに健康であることが活力ある職場作りの第一歩であると考えています。そのため、複数年に一度、長野産業保健推進センター様等より講師を派遣していただき、メンタルヘルスケアの研修会を実施しています。
外部研修の活用
社内での研修ばかりでなく、異業種の方と交流できる外部研修も積極的に活用しています。同じ様な立場の人と一緒に時間を過ごす事で刺激を受け能力開発への動機付けとなっています。管理職へ登用された社員は必ず外部研修を受講する事を義務付けています。

子育て・介護支援

育児・介護休業規程の制定
当社では育児・介護休業法に則り「育児・介護休業規程」を制定しています。特に育児休暇は多くの社員が活用し、職場復帰しています。
育児支援のため、お子様を養育する社員が希望すれば、小学校2年生の3月31日までは最大2時間の短時間勤務を可能としています。また、お子様の看護休暇、介護休暇については時間単位での取得に加え、就業時間中での中断取得についても認めています。
ヘルスケア休暇の制定
ヘルスケア休暇は、年次有給休暇の未消化切捨分の内、年間最大10日を積み立てられる当社独自の制度で、2年間保有することが出来ます。思いがけず長期療養を要する事故・怪我・病気に遭ってしまった場合には強い味方になっています。
新型コロナウィルスの影響でお子様の保育園や学校が臨時休校となった場合にも使用できるようにしています。
時間単位有給休暇
当社では年次有給休暇の内、最大1年間に3日分は1時間単位で取得可能な「時間単位有給休暇制度」を導入しています。自身や家族の通院をはじめ、ちょっとした用事で少し遅れて出社する、あるいは少し早く早退するといった時に便利に活用してもらっています。
くるみん取得
当社は次世代育成支援にも積極的に取り組み、2008年8月29日に、長野労働局より次世代育成支援対策推進法に基づく2008年認定事業主として、認定マーク(くるみん)を取得しました。
更に2011年から2015年までの取組成果により、2015年には2回目の認定を取得し、現在も認定されています。
育児休業者支援
育児休業取得中の女性社員にも社内報の送付等を通じて常に会社の情報は提供し、復職が近づくと復職後の勤務形態の希望を確認する等、復職にあたっての不安などを解消できるようにサポートしています。
また、経験豊富な産業看護師が休業中も育児の悩み等も相談できるようにしています。

快適な職場作り

労働安全衛生

当社は、“健康で快適な職場づくり”に向け、様々な活動を行っています。そうした取組みの一環として、労働安全衛生のマネジメントシステムである“ISO45001”の認証を取得しています。
改善活動の中で、当社社員の労働安全衛生に対する意識の向上に努めています。

内容 詳細
安全衛生委員会 年12回 労使一体となり、労働災害を防止するために、月に1度、安全衛生委員会を実施しています。
安全衛生パトロール 年2回 全国安全週間と全国労働衛生週間に、全社的に安全衛生パトロールを実施し、潜在的な問題の掘り起こしを行い、全社的に改善を進めています。
安全衛生パトロール【工場】 年6回 危険な箇所の多い工場の製造現場を安全衛生委員会のメンバーで2ヵ月に1回のペースで、怪我をしそうな場所が無いか、整理整頓は出来ているかなどのチェック(パトロール)を実施しています。
衛生管理者による社内環境巡回 週1回 毎週、衛生管理者により、専門的な観点で職場の巡視を行っています。安全衛生パトロールは、安全衛生委員会メンバーによるものですが、この巡視は、専門的観点で問題点を掘り起こし、改善活動につなげています。
安全衛生内部監査 年1回 社内で内部監査員を認定し、安全衛生上問題が無いか監査を実施しています。
工場作業環境調査 年2回 衛生管理者と安全衛生委員により、工場の照度・騒音・粉塵等の実測調査を行って、改善につなげています。
事務所作業環境調査 年2回 事務所の空気環境、採光・照明の調査を行い、改善につなげています。
VDT作業状況調査 年1回 アンケート形式で、全社員のVDT作業状況を調査し、作業環境の改善につなげています。
リスクアセスメント  
全社員により、職場・作業のリスクアセスメントを実施し、改善活動を進めています。
リスクアセスメントの結果改善した事例
(非常時の避難のために階段に設置した蓄光テープ)
ヤングドライバーズクラブ活動   全国安全週間と全国労働衛生週間には、ヤングドライバーズクラブによるシートベルト着用チェックと、安全運転の呼びかけを行って、安全運転の啓蒙活動を行っています。
防災訓練   全国労働衛生週間には、全社で防災訓練を実施しています。消防署への通報訓練、避難訓練、消火器訓練、消火栓訓練、自衛消防団によるポンプ車操法、AEDの操作説明と緊急時の対応説明等行い、緊急時に備えています。
安全衛生教育   新入社員教育の他に、安全衛生委員に対する安全衛生教育を実施し、委員から各職場に展開して安全衛生の意識向上につとめています。
メンタルヘルスケアの取組み
専門教育の項でも取上げたとおり、メンタルヘルスケア研修(外部講師招聘)を実施しています。
また、メンタル不調者に対しては、人事課、産業看護師、産業医が連携して対応し、該当者のメンタル不調の状況に応じた措置を講じています。
健康相談
長時間労働者や健康診断による有所見者の中から産業看護師が月に3名~4名程度をピックアップし、月1回の産業医来社時に健康相談を実施しています。
ストレスチェック
1年に1回、全社員を対象としたストレスチェックを実施し、職場改善につなげています。
会社全体の総合健康リスクは、ほぼ全国平均レベルです。
KYT(危険予知訓練)活動
職場内にどのような危険が潜んでいるか社員に考えてもらい、その中から重要課題を決め、どのように解決するか検討し、いつまでに行うか目標設定を行うKYT活動を、職場ごとに1年に1度実施しています。
定期的に行うことで、職場内に何か危険は潜んでいないかと各自に考えさせる習慣を持たせることを期待しています。
ヒヤリハット提案活動
ヒヤリハットとは、重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の事で、文字通り「突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとしたりするもの」です。
労働災害における経験則の一つであるハインリッヒの法則は、1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリハット)が存在するというもので、その考えから1年に1度、各部署からヒヤリハットを報告してもらい、対策を講じています。

業務効率改善

当社では、企業におけるDX推進の一環として、古いシステムを操作性に優れた新しいシステムへの刷新、システム管理工数削減に向けたクラウドの利用、場所を問わないWEB会議の活用による時間的な余裕の確保、各種承認や作業のワークフロー化等の業務改善を行っており、今後、AIツールの導入を予定する等、随時、業務効率改善や生産性の向上に向けた取り組みを行っています。
近い将来、国内の労働力不足が予想される中、これらの改善が、社員の業務的負荷や時間的負荷の軽減となり、心身のゆとりや労働工数削減等につながる事を目指しています。

労働組合との関わり

労使協議会
会社と労働組合とは立場は異なるものの、「企業の発展と社員の幸せ」という共通の目的に立ち、必要に応じて労使の協議を行っています。
毎年春に行う“春季労使交渉”だけではなく、労使双方どちらからでも、その都度話し合いが必要だと思われる内容があった場合には意見交換を行い、お互いの考え方を主張し合いながらも接点を見出すべく議論しています。

コミュニティへの参画および発展

地域社会への貢献

当社は、事業活動を展開する地域社会の活性化や課題の解決に積極的に参加し、地域社会や人々の発展に貢献出来るよう努めてまいります。
また、各国や地域、民族(先住民族や少数民族を含む)等の固有の文化や歴史を尊重し、当該地域の法令だけでなく国際基準を守り、影響を受ける地域社会に配慮して責任ある事業運営を行います。

社会貢献活動

職場体験の受入れ
地域貢献や青少年育成等の見地より、中学生、高校生、大学生、社会人、障がい者の職場体験の受入れ要請に対しては、出来る限り対応するよう努めていますが、2020年度は新型コロナウィルスの影響で職場体験の受入れは行いませんでしたが、2021年度は順次受入を再開しています。
2021年度 職場体験、工場見学受入実績
年月 受入 人数 日数
2021年8月 駒ヶ根工業高校(職場体験) 2名 2日
2021年11月 大学生インターンシップ(WEB) 2名 1日
2021年12月 大学生インターンシップ(WEB) 4名 1日
2022年1月 南信工科短期大学校(就業体験) 2名 2日
2022年1月 大学生インターンシップ(WEB) 4名 1日
2022年2月 大学生インターンシップ(就業体験) 1名 1日
2022年2月 大学生インターンシップ(WEB) 4名 1日
消防団活動・赤十字奉仕団活動の奨励
当社では社員の居住する地域の活動への協力・参加を奨励しています。 特に消防団活動や地域赤十字奉仕団活動は、地域の自主防災、高齢者支援等の地域福祉向上に寄与する大切な活動です。そこで、これらの活動参加により社員が仕事を休まざるを得ない場合には、これを特別有給休暇として取り扱う配慮を行っています。

地域への貢献

登内記念公園
構内にある公園には、秋田県由利本荘市から運ばれた黄桜を中心に、赤牡丹桜、しだれ桜が100 本以上植えられています。地域の皆さんにも公開しており、憩いの場となっています。
球場の貸出し
当社ではナイター照明設備を完備したルビコン球場を保有しています。当社野球部が遠征等で球場を使用しない間、地域の皆様に球場を開放しています。地元の少年野球チームの練習会場など、様々な団体の方にご利用いただいています。